ウツボラ(1)〜(2) とってもおススメ完結漫画
いや〜、すごかった!
この作家さんて、いくつ引き出しがあるんだろうか
BLマンガ家としても大家で
少女マンガ風(大人マンガでもある)も描いて
今度はサイコサスペンス!
今市子さんも、色々書きますけど、画風という点では、中村さんの方が凄まじいかな
ウツボラ(1)
ウツボラ(2)
ウツボラ(1)〜(2) あらすじ
中村明日美子初のサイコ・サスペンス、戦慄の第1巻!
1巻
謎の死を遂げた美少女「藤乃朱」。
入れ替わるように、「朱」の双子の妹と名乗る少女「桜」が、作家・溝呂木の前に現れるも、彼女の正体は一切不明。
二人の点をつなぐ作家・溝呂木は、盗作に手を染め深い闇に追い詰められていく。
そして事件の謎を追う編集者と刑事たち。彼らの間を蠢く謎は深まるばかり――。
顔のない死体とひとつの小説をめぐる、謎の物語。
![]() ウツボラ(1) |
2巻
中村明日美子初のサイコ・サスペンス、 描きおろしエピローグ22pを加えて、ついに感動の完結!
誰が『ウツボラ』を書いたのか?
謎の死を遂げた美少女「朱」。
入れ替わるように作家・溝呂木の前に現れた、「朱」とそっくりな美少女「桜」。
溝呂木の最新作『ウツボラ』が盗作であることに気づく編集者の辻と、少女の正体を追う刑事達。
それぞれの思惑が絡み合い、物語はクライマックスへ。
「顔のない死体」とひとつの「小説」をめぐる物語。
すべての謎が、いま明かされる――。
![]() ウツボラ(2) |
ウツボラ(1)〜(2) ネタバレ
この作品はサイコサスペンスなんで、基本、ネタバレしちゃうとマズイんですが・・・
ちょっと、入り組んでいるので、それを整理する意味でざっくりと
1巻では、顔のつぶれた死体が見つかって
その死体の脇には携帯電話しか身元につながるものがなく
その携帯には、作家・溝呂木舜(みぞろぎしゅん)と双子の妹、と名乗る「桜」の番号だけ
この桜が美少女で(つまり、顔のつぶれた女性も美少女で)、刑事さんは自殺か他殺か調査するんで
作家と少女の年齢差があるから、どういう関係ですか?って聞く訳です
さて、
溝呂木さんは現在「ウツボラ」っていう新連載を久しぶりに書いてまして
これが、実は盗作だ、って担当編集者の辻さんは気付いてます
溝呂木さんの作風は、とっても「へん」な人を惹きつける作風で
当人が美形でもありますし、変質的な女性ファンとかも多いです
辻さんは、新人投稿してきた中に、ウツボラを見つけてるんですね
でも、大好きな作家が盗作してるなんて、信じたくなくてもんもんとします
こういう、作家の業というか、書けない作家は生きていられない、っていう
溝呂木さんのせっぱ詰まったとこと
彼は少年時代に事故にあって、EDで、それが結婚できなかったりの理由でもあって(秘密にしてる)
桜に、ウツボラは姉の朱の作品で、盗作してますよね、って迫られて
体を重ねても、達成感がなかったり、
ま〜、溝呂木さんの深〜い闇とかがあるわけです
これに、妹が自殺した、ってトラウマもちの刑事が絡み
辻さんが絡みして
最終的には、朱には妹なんかいない、ってことがわかって
じゃ、死んだ朱とそっくり(溝呂木はウツボラを朱から受け取ってるから顔を知ってる)な桜って子は何者?
って話になって
実は、溝呂木のファンに秋山富士子、て子がいまして
変質的に溝呂木に執着して、彼の作風を真似て小説を書いてまして
編集部に送りつけたりしていて、「へんなファン」ランク常連だったんですが
富士子が朱と出会い、朱に言われるまま、朱にそっくりに美容整形してます
朱って子は、この物語の最初に自殺してるんで、その性格と考えは
残された桜と溝呂木の中の記憶にしかないんですけど
やっぱり彼女も溝呂木に執着してまして
自分が美人だって知ってますし、あるパーティーで溝呂木に近寄って、「ウツボラ」は私の作品です。あなた、盗作したでしょ。それを知られたくなかったら言う通りにしろ、って恐喝して、溝呂木とベッドインします。
彼は自分がEDだって知っているから拒絶するんですけど、拒絶できないのね
ところで
富士子は富士子で、ウツボラを新人賞に投稿してます。
これが、辻の目にふれて、溝呂木の盗作がわかるわけです
という風についに溝呂木は追い詰められ、進退窮まるんですが
もうウツボラは書かない(盗作しない)って言い出した溝呂木を
今度は桜が「書かないなら死んでやる」って
朱が存在していたこと、そして今は桜がここに存在すること
その象徴のウツボラが処分されるのには、耐えられない、って
ここらへんのモチーフの基礎は、すべて「書く」っていう作家性の問題で
ま〜、素人にはわからない業ですな
桜は飛び降りるんですが助かります
数日入院してまして、その間に、溝呂木は宿に缶詰になって
今度は自分の「ウツボラ」を一気に書きあげます
溝呂木は書く力を取り戻したんですね
そして、ウツボラの作者は死んだ朱だったこと、
朱の遺言を守って、桜がウツボラを表に出すためにに動いたこと
なんかがポツンと語られます
溝呂木は桜を抱いて、翌日、自殺・・・
溝呂木が改稿した作品「ウツボラ」は、導入部と結末が同じであとはほとんど変えてました
一人の男を愛した女が、男の愛を得るために変身を重ねて、果てにあるのは男の死
溝呂木の墓参りで出逢う、溝呂木の姪のコヨミと、溝呂木の親友だった老作家
そして、コヨミとすれ違う、おなかの大きくなった桜
桜のはらんでいる子は誰の子?
意味深なシーンで物語は終わります
う〜ん
こういう風な取り方でいいんだろうか?
ちょっとわかりにくいとこがあって
(テレビの二時間ドラマみたいに、すっきりしゃっきりわかる展開ではない)
人によっては、取り方が変わるかもしれませんが
私は↑みたいな感じで読み取りました
中村明日美子作品は、その画力に一番の魅力があるので
ぜひ、本編を手に取って読んでほしいです(^0^)
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